予防歯科のメリット
予防歯科のメリットは、歯をきれいに保つことで見た目が良く、費用がかからず、治療時間がかからず、痛みを感じたり不快感が少ないことです。予防をせず歯が悪くなってしまっては、結局は治療に時間がとられ、費用もかかり、見た目も悪くなってしまいます。自分の歯に勝る治療法はありません。やむをえず治療を行うことが必要になってしまってからではなく、治療をしないで済むように予防を行っていくことが、ご自分のQOL(人生の質)を高めることにつながります。
予防歯科
Preventive Dentistry
Preventive Dentistry
人間の歯は多くの人が80歳までに多数の歯を失っていると言われています。
近年、日本においても予防を重視した歯科医療は広まりつつあり、歯科医院の役割は、治療から予防へと徐々に変化しています。
生涯にわたって健康な歯を維持していただくために早期発見・早期治療を心掛けることはもちろん、いかに日々の生活の中でしっかりケアし、定期的に予防することができるかが重要になってきます。虫歯や歯周病の予防のために、歯科衛生士による丁寧なクリーニングで歯石や歯垢を除去し、虫歯になりにくい状態に口腔内を整えます。その上で歯磨き指導を行い、患者様ごとに歯磨きしにくい部分、磨き残しがある部分を伝え、どうすれば上手に磨けるかをお伝えします。
また、どんなにしっかり磨いていてもセルフケアのみで全て完結させることはほぼ不可能だといわれており、時間が経つと自然と歯石が付いてしまいます。そのため、3ヶ月に1度や6ヶ月に1度など、期間を決めて定期的に歯科医院を訪れ、クリーニングしてもらうと良い状態を維持しやすくなります。予防に努めることで虫歯ゼロのまま年齢を重ねる人も少なくありません。
歯を失うことで体の病気が増えることもわかっており、歯とお口の健康のみならず体の健康も守っていけるように当院では治療を考えています。
予防歯科のメリットは、歯をきれいに保つことで見た目が良く、費用がかからず、治療時間がかからず、痛みを感じたり不快感が少ないことです。予防をせず歯が悪くなってしまっては、結局は治療に時間がとられ、費用もかかり、見た目も悪くなってしまいます。自分の歯に勝る治療法はありません。やむをえず治療を行うことが必要になってしまってからではなく、治療をしないで済むように予防を行っていくことが、ご自分のQOL(人生の質)を高めることにつながります。
虫歯は歯を失う原因の第二位で、代表的な歯の病気の1つです。歯は表層のエナメル質とその下にある象牙質の二層構造ですが、象牙質はエナメル質より軟かいため、虫歯は内部で大きく広がり進行します。虫歯は自然に治癒することはなく、適切な処置を行わなければ最終的に歯を失うだけでなく、体の病気を引き起こします。しかし治療後でも原因をしっかりと除去してあげないと歯は再び虫歯になってしまいます。「同じことを繰り返さない」ために予防を含めた治療が必要です。
虫歯菌(歯垢)が糖分を酸に変えて、歯を溶かしていきます。虫歯菌の量、お口の中の糖分量や滞在時間、日常の歯磨きに大きく依存します。
歯磨きのやり方や頻度、食生活について確認していきます。虫歯菌のお口の中の量を調べることもできます。ただし菌の量を減らすことができるわけではないため、基本的には生活習慣の改善が前提となります。
適切な歯磨き習慣と食習慣についての指導を行います。また歯を溶けにくくするために、フッ素による歯質強化を行います。
正しい歯磨き習慣を確立することが大切です。歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシを使う必要があります。また長時間お口の中に滞在してしまう甘いもの(飴やキャラメル、ガム)を減らしたり、キシリトールなどの虫歯にならない代用甘味料を用いたものに変更していきます。食事やおやつは決められた時間に摂取し、それ以外の時間は糖分を口に入れないようにすることが大切です。
歯周病は日本人が歯を失う原因の第一位です。成人の8割以上が罹患しているともいわれ、大きなリスクとなります。歯を失うだけではなく、誤嚥性肺炎や感染性心内膜炎などの命に関わる病気の原因ともなります。生活習慣病の1つであり、治療後もしっかりと予防を行わなければすぐに再発を起こしてきます。当院では歯周病治療と予防に特に力を入れており、できるだけ歯を失わず残していけるよう考えております。
歯周病は歯周病原菌による感染症です。歯周病原菌は歯垢に含まれており、歯茎に対して毒素(タンパク分解酵素)を放出します。それにより歯茎に炎症が起きて、赤く腫れて血が出てくるようになります。その血に含まれるタンパク質を食べている細菌です。その炎症によって歯を支えている歯槽骨が溶けて失われていきます。支えを失った歯はいずれ抜け落ちてしまうのです。
X線検査と歯周ポケット検査を行い、歯槽骨の減少の程度と歯茎の炎症の強さを確認していきます。
予防治療は歯周病にまだ罹患していない方か基本的な歯周病治療がすでに終わっている方に行います。
歯周病原菌は嫌気性菌という酸素のない環境を好む細菌であるため、歯周ポケット内部に多く潜んでいます。歯周ポケットを超音波器具を用いて洗浄していくことで、歯周ポケット内部の酸素を増やし、歯周病原菌を弱体化させていきます。これにより歯周病が進行しづらくなっていきます。注意点としてはこの処置の予防効果は2~3ヶ月まで高く、6ヶ月で消失するため定期的に行う必要があります。また体の病気や年齢、普段の歯磨きの程度によってはさらに短い期間で行わないと効果が出ないこともあります。
毎日の歯磨きで歯垢を適切に除去してあげることが大切です。特に就寝前の歯磨きが重要となります。歯ブラシだけではなくフロスや歯間ブラシを使ってしっかりと歯の間の汚れも除去しましょう。喫煙習慣がある方は禁煙を検討しましょう。喫煙は歯周病における大きなリスクとなります。
妊娠中の方はホルモンバランスが乱れることで、歯周病が進行しやすくなってしまいます。妊娠性歯肉炎という病気を発症してしまうと、低体重児出生リスクが高まると言われていますので、妊娠中はこまめに予防を行うことが大切です。出産後はお母さんの口の菌がお子様の口に感染していくこととなりますので、予防によりお母さんのお口の菌を減らすことが大切です。
ホルモンバランスが崩れることで女性ホルモンを好む歯周病菌が増えること、つわりなどで食生活が変わることや適切な歯磨きが出来なくなってしまうことが挙げられます。
歯周ポケット検査を行います。妊娠中はX線検査を可能な限り避けます。
妊娠中は定期的にお口全体のクリーニングのみを行います。フッ素による予防処置などは控えます。出産後は通常通りの予防処置となります。
普段通りのお手入れより念入りに歯を磨くことを心がけましょう。つわりなどで歯磨きがうまくできない方はこまめに歯科医院でケアを受けることが大切です。なお、歯磨き粉はなくても水でしっかり磨くだけで結構です。妊娠中は食べ物の好みも変わったり、食事の頻度や時間も変わってくると思いますが、お口の中の環境を整えてあげることがご自分のお子様のためにもなりますので、予防をうまく行っていきましょう。
口の中は外から見えにくく、また、鏡を使っても見えない部分がたくさんあります。そのため、自分ではきちんと歯磨きができていると思っていても、実は磨き残している部分がたくさんあることが珍しくありません。全体をきれいに歯磨きできていないと虫歯や歯周病になりやすくなるため、歯科医院では衛生士による歯磨き指導を行っています。歯磨きの仕方も時代が変わるとともに進化しているため、自分では正しいと思っている歯磨き方法が、実は古いやり方だったということもあります。定期的にクリニックを訪れ、歯磨きの指導を受けることで、虫歯や歯周病を防ぐことができます。